1980年にTOTOよりウォッシュレットとして発売されてから現在、一般家庭での普及率が80%を超えた、エアコンや冷蔵庫、洗濯機と並び、家庭で無くてはならない存在となった温水洗浄便座ですが、約半年にわたる暖かい便座も暖房便座や温水洗浄といった寒さ対策としての機能は、北海道や北日本、標高地などを除けば、この初夏から中秋くらいまで温もりを求めなくても良い時期になりました。
というのもこの温水洗浄便座ですが、とある資料によると住宅6000万世帯の普及率80%=4800万世帯に事業所系建物を加えて、5000万台の温水洗浄便座が本邦に設置されていると仮定すると、5000万台×年間消費電力量100kW=50億kWの電力が1年間に消費されているそうです。電気料金に換算すると1350億円………途方もない金額です。
金額もさることながら、やはり50億kWとされる消費電力です。火力発電所の重油何ガロン分、原発何基分、エアコン何台分の電力になるのか見当もつきません。
予てより省エネに特に配慮されてらっしゃる皆さまや、SDGsを宣言されてらっしゃる企業様、皆さまの地球環境への思いでも、電気料金削減でも、理由の如何は問いません。小さなことですが、皆で暖房便座と温水機能のスイッチをOFFにするだけで、途方もない消費電力を抑えることが可能となります。
まだスイッチをOFFにしていない、忘れられてしまっている温水洗浄便座がありましたら、是非とも今から次の晩秋くらいまで、温もりの出番を控えてもらえるようお願い申し上げます。