水と空気のエキスパート

病気名
(研究団体・病因名)
病気が
防げる/治せる
(どうなるの?)
なぜ、良く
なっていくの?
入 浴 方 法 注 意 事 項
 血管の詰まり
(群馬大学医学部)
●血栓が「ぬるまゆ入浴で」消滅
脳卒中/心筋梗塞を予防
血栓を溶かす酵素「プラスミン」の生成を促進する物質(t-PA)が増える 39~40度、5分入浴、数分間休み、間欠入浴

◎42度以上では酵素「プラスミン」の生成を阻害する物質が増えるので良くない
 心臓病
(鹿児島大学リハビリテーション)
(米国:メーヨークリニック)
●心臓に負担をかけない入浴法で心不全が快方へ!
●入浴できないと言う精神的な苦痛を緩和(新療法!)
血管が拡張し全身の抹消血管の抵抗が少なくなり心拍出量が改善し弱った心臓の負担を軽減する 41度以下、十分かけ湯、半座位10分(体温1度上昇で出る)、入浴後毛布等で保温30分安静、汗を拭き水を補給(1回/日で週3~5日) ◎弁狭窄疾患による心不全の場合は注意(医師と相談)
薬の投与等の治療と併用すること
 高血圧
(竹芝総合健康センター)
●ぬるいお湯で血圧低下傾向、安定する(熱いお湯に急に入ると血圧が上がる、順次体を慣らすこと:(入浴法参照) - 入浴前に~38度のシャワーで足から胸部へ、42度に上げて再シャワーで体を慣らす。
夏:38度、冬40度半身欲、約15分少し汗ばむまで(浴後、横位でやすむ
◎入浴後;水分摂取(2杯)、横になり体を休める。湯冷めや温度差に注意。眼底出血等の症状がある時や血圧が180以上の人は入浴しないこと
 ガン
(奈良県立医科大学)
●事前入浴でゴルフ、テニスでの皮膚ガンを予防 がん抑制遺伝子の一つ「p53」が入浴6時間後に増加する 41~42度、15~30分ぬるめの湯はより長く十分に温める -
 骨粗そう症
(北海道大学医学部)
●視床下部(自律神経)の働きを安定にし、骨の形成を促進する「エストロゲン」などのホルモンが分泌し骨粗そう症を予防または若返りホルモンで骨の老化防止。
●皮膚炎や関節炎等の鎮静
女性ホルモンの急激な欠乏で起こる骨粗そう症、内臓や内分泌の機能を調整する自律神経機能が調整され、必要なホルモンの分泌が促進する ゆったりと入浴、全身を温める -
 糖尿病
(竹芝総合健康センター)
●夜9時に高温入浴すると通常よりもインスリンの量が増える

●高温入浴はカロリー消費が高い
インスリンの分泌が促進される。
運動不足や肥満で起きるが、カロリー消費によりこれを解消する
42~43度の熱めのお湯に数分入り、発汗したら出て休む。数分後またお湯に入る。これを何回か繰り返す。
出る時、体を少しずつお湯から出す。
◎適しているのは軽度の糖尿病です。眼底出血や合併症の人は向きません。医師に相談。また疲労時や体調の悪い時はダメ、高温なのでいきなり入らないこと

病気名
(研究団体・
病 状 病気が防げる
治せる
入浴方法)
注意事項
 リウマチ
(伊東温泉病院・
福原病院)
○関節に痛みや腫れを起こす炎症性の病気

○一番問題なのが慢性関節リウマチ、関節が壊れて次第に自由が利かなくなる(破壊と変形)

○薬物の治療では完治しない
●お湯の中では浮力により、関節への負担が減る

●朝風呂が効果大(就寝中の関節の硬直を和らげる)指、手首、足首、膝、肘などを温めながら動かして変形を予防する(肘はお湯をかき混ぜる要領で)
◎基本的には関節を広げたり曲げたり
する運動です(指は1本1本動かす)

◎本格的な治療は病院のプールで!!
 ひざ痛
(東洋院)
○寒い季節に膝痛がひどくなる

○関節の軟骨は膝の曲げ伸ばしで、軟骨に含まれる滑液の排出、吸収を行っているが、新陳代謝が悪く、軟骨が固くなると、滑液の吸収が不十分になり骨との摩擦が強くなり、痛みが出てくる。

○血行障害やじん帯が弱いことから膝痛が起きる
●家庭の中での予防・痛みへの対処法、正座入浴(出来ない人は可能なところまで曲げる)1~2分、次ぎに脚を伸ばして1~2分、これを7~8回繰り返す
(40度前後のぬるま湯)

●お湯から上がったら膝裏全体を塩でもみほぐす(塩がとけるまで)

●最後に冷たいシャワーを膝にかけるのがポイント

●浮力で膝への負担が軽減される

●温熱効果で血行が良くなり新陳代謝が促される
◎痛むために曲げないでいると軟骨の新陳代謝が悪くなり、また筋肉も弱まりより痛むという悪循環になるので注意(原因に対する適切な治療は病院で!!!)
◎じん帯を切ったり、手術の後で入浴を禁じられている場合は入浴不可!!!
◎ツボのマッサージを一緒にすると良い

●お風呂の中で膝の外側の突起した部分(陽陸泉)の前下部を前後にもむ(足を伸ばしたり曲げたりしながら)また湯から上がったら外くるぶしの前下部のくぼんだ部分(キュウキョ)を押えて足首を回す(女性は外側に30回、内側に10回、男性は反対)。
 ボケ
(京都堀川病院)
○ボケが始まると大部分が風呂嫌いになる。服を脱ぐことを極端に怖がる。風呂の入り方でボケ具合いを大まかにつかめる。(何度も同じところを洗う、全く洗わずに出る、着衣の順番が解らなくなる:要治療)
●ボケの初期症状を緩和するのが入浴中に感ずる心地よさの感覚です。

●ややぬるめ38~39度にゆったりと入る温熱刺載が脳神経に働いて精神を落ち着かせ、「入浴の気持ちよさ」を感じるようになる

●入浴は心地よさを感じさせてくれるホルモンが血液中で高まってくる
◎熱い風呂は心臓に負担がかかり、体が驚いてしまうので注意!!

●入浴剤等でほのかな香が脳をよりリラックスさせる

●心の安まるような音楽をやや小さめのボリュームで聴くのも良い

●痴呆症の人に対してはあくまで一人の人間として接する事が大切。
 
(竹芝総合健康センター)
○肛門や直腸周辺の血管にうっ血が起こり腫れ上がる(イボ痔)

○細菌に感染して炎症や直腸下端のイボ痔が肛門から出ると痛みがひどい。

○便秘から、固い便の排泄時に粘膜に傷が付き細菌に感染、炎症を起こす(裂け痔)。

○肛門や直腸の静脈は血液の逆流を防ぐための弁がなく、血液がよどみやすく、うっ血しやすい。
●古くから「腰湯」や「座湯」で患部を温め痛みを癒す治療法がある。

●肛門を冷やさずにいつも清潔にすることが大切(毎日何回も入浴がよい)

●ぬるめのお湯(40度)で長時間入浴お湯で肛門が温まり、血流が良くなる。清潔にすることで細菌感染を防ぐことが出来る。
◎赤く腫れ上がるほど炎症を起こしている場合は逆に冷やす必要がある、また肛門周辺が化膿していて激しい痛みや発熱が起きる痔瘻の場合は入浴してはならない。

●40度のシャワーを数分間肛門に当てたり、湯につかりながら肛門周辺をマッサージするとより効果的。

●排便の後にすぐ入浴できれば理想的(せめてシャワーで洗いたいもの)

●洗浄便座も一考の価値がある。

病気名
(研究団体・
病因名)
病 状 病気が防げる・治せる
(入浴方法)
注意事項
(捕捉事項)
肩こり・
腰痛

(東洋院)
○肩こりは筋肉の中に老廃物がたまって血流が悪くなる

○腰痛は軟骨の弾力性、背筋、腹筋が弱まり起きると言われている。
●ぬるめのお湯への入浴とマッサージ
肩を回す、肩や首を前後左右に曲げ伸ばし、回す
人差し指と中指の付け根の間(頚頂点)のマッサージ。

●腰の痛みには10~15分を目安にゆっくりと入浴
お湯から出たら冷たいシャワーを腰と足、陰部にかける。女性は冷たいタオルで腰と足を拭う程度で充分です。

●慢性的な腰痛の場合は腰痛点のツボ(手の甲の上を手首に向かって人差し指と中指の骨に沿ってたどっていき骨が交差する部分を反対の手の親指と中指で挟み指を曲げ伸ばしてマッサージする。

●生理痛に伴う腰痛の場合は薬指と小指の骨が交差する部分を同じようにマッサージする。
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膀胱炎
(二木皮膚科病院)
○膀胱の粘膜に炎症を起こす病気で、頻尿や排尿時の痛み、血尿、膿尿(尿にうみが混じる)症状を伴う。多くの場合細菌感染雅言院で80%は大腸菌による。

○本来膀胱には細菌を洗い流す「自浄能力や粘膜に細菌感染防止の働きがある」、その働きが衰えてしまうことで、細菌が膀胱内に進入して増殖して炎症を起こす。

○女性は男性に比べて尿道が短(3~4cm)かく、肛門に近いのでこの病気にかかりやすい。
●心臓の心房から分泌されるホルモン(ANP)は尿の排泄を促します入浴で心臓へ送られる血液量が増えて、その影響でANPの分泌が高まり尿の生成が促進される。

●膀胱炎で冷え性の方は、再発を防ぐためにも入浴の回数を増やしたい。

●あついと感じない「不感浴」(38~40度)は自律神経が正常に働き膀胱の緊張を摂ります。また免疫機能も高め、細胞の活性化により、細菌に対する抵抗力も増えます。
膀胱炎は再発しやすいので、予防第一です。
排尿を無理に我慢しないこと、水分を良く摂り排泄を多くする。(入浴で尿が濃縮されるので十分な水分摂取を!!)
急性の膀胱炎の場合は初期には入浴を控えめに(特に高温浴は厳禁です!!)
胃腸病
(井上外科胃腸科病院)
○胃潰瘍、胃酸過多、ストレス性の胃腸病(胃炎、胃痛等) ●熱いお湯は血管や内臓を支配し全身の活動を高める働きをする「交感神経」が緊張します。血流が少なくなり胃腸の働きが落ち着き、胃酸過多などが押さえられるため胃潰瘍の再発を防ぐ効果があります。

●ぬるいお湯は「副交感神経」が緊張し、血管が拡張して、胃腸に血液が多くなり胃腸の働きを活発にします。

●副交感神経の刺載はリラックス効果によりストレス性の病気を防ぐことにつながります。

入浴は胃腸病に効果がある反面、入り方を誤ると大変なことになる恐れもある!!!
胃潰瘍がまだ活動期にあるときは熱いお湯に入るのは良くありません。
特に胃腸病の方が飲酒後の入浴は禁物です!

入浴は食事の前が鉄則です(理想は30分前)

(医学界からの報告)